『サンフラワーマジック! / 初音ミク』を作った感想

日記・雑記

今日投稿した曲です。是非聴いてください。そしてもしよかったら感想文も読んでいってください。

感想文

最近、どこの家にも庭にひまわりばかりが咲いています。夥しい数の茶色い花が円形に聳え、その周りを取り囲み手を伸ばしている黄色い花びら。ひどく強烈な見た目の割には、上手く夏の景色に溶け込んでいるようで、私は敢えてひまわりを観察した試しがありませんでした。

ある日、友達がその庭に視線を送りながら「ひまわりが好きなんだよね」と呟いているのを横目にして、私は変に落ち着かず、ただ「そうなのか?」と言ってその黄色い花の中心部を凝視してしまったのです。

瞬間、まるで催眠術にかかったかのように、花の周りの景色ごと視界が飲まれて、立ちくらみを起こしました。
しばらくして意識が現実に引き戻され、私は取り繕うようにその場をそそくさと離れました。

元々、花の鑑賞を心の清涼剤とする性分ではなかったのだけれど、あの日、ひまわりを見た瞬間から私の胸中はずっと晴れ模様でした

まるで檸檬が爆発したかのようでした。ただ明確に叙述できる力は私には無いのですが、この得も言われぬ明るい気持ちを「魔法」と名付けてしまえば手に取ることさえ造作もないのです。

そういうわけで今回は「ひまわりの魔法」をテーマに曲を考え始めました。

しかし、単純な日常の中で「魔法」という非日常が起きた程度では味気ないと感じたので、「夏祭り」もテーマに加えて世界観を彩ろうと思いDAWを開きました。

サウンドについて

まず最初にピアノを立ち上げ「夏祭り」の雰囲気を思い浮かべながらメロディを打ち込んでいきました。

最近はブルーノートスケールを意識的にメロディに取り入れていて、今回「祭りっぽさ」を表現するのにこの音階がちょうど使えるんじゃねぇかなって思ったんで、Bメロで使ってみました。

次にピアノを弾いて伴奏のリズムを打ち込みました。跳ねた感じの心が躍るようなリズムにしようと思い、16分を絡めた伴奏をピアノで演奏しました。

アレンジに関しては、過去作の『噤み』と『泡沫未来』と『ネコ祭りにゃ!!』を参考にして作りました。これらの楽曲は「祭りっぽさ」が強いサウンドなので、そういう曲を作りたいときは結構役に立ちます。

そして結果的にこの曲のオケは『泡沫未来』に一番近いカタチになりました。やはり「エレキギター+ピアノ+三味線+ラッパ」の組み合わせはマジで最強だと思います。

あと聴き手に魔法にかかったような雰囲気を感じさせたかったので、効果音的にエレクトロ風のサウンドも重ねました。

特にミクさんの声とエレクトロサウンドは超親和性が高いと感じます。私自身、エレクトロに限らず、ミクさんの声に引っ張られて色々な楽器を使えるようになったので、そういう意味で彼女にめっちゃ感謝の念を抱いています。

歌詞について

歌詞は「ひまわりの魔法」と「夏祭り」の2つのテーマに関する言葉をメインに置いて考え始めました。

ひまわりの魔法」はタイトルにもなっている「サンフラワーマジック」というカタカナに言い換えた方が語感が良いと感じたので、そうしました。

夏祭り」に関しては「もっとお洒落な言い回しにしたいな…」と思い「篝火が繋ぐ 生者たちのファンファーレ」と表現しました。

上記の2つのフレーズを起点に、今回も語感重視で歌詞を作っていきました。

ミクさんの調声について

今回は普段から多用しているピッチカーブたちを逆転させて描いてみました。これはちょっとした思いつきでやってみたものだったのですが、意外にもミクさんが自然に歌い上げてくれたので、マジでラッキーだと思いました。

今回の調声では本当に良い収穫を得られたので、今後も忘れずにこの手法を使っていきたいです。

イラスト、動画について

今回のイラストは簡単なひまわりの絵を描きました。

本当はミクさんの絵を描きたかったのだけど、それに挑戦してしまったら「一生この曲を投稿できなくなるんじゃないか」って予感がしたので、その勘に従いました。要はお絵かきのモチベーションが超低かったので、イラストを完成させる見込みがなく、作曲活動が停滞してしまうのが嫌だっただけです。

これに関しては言い訳の余地なんざありませんが、最近、時間の使い方が以前と比べ下手になってきてる気がするので、その原因となっているモノを一つずつ解決していきたい所存です。それによって空いた時間をお絵かきに充てられたらと思います。

動画は『噤み』や『泡沫未来』のように「グラデーションをオーバーレイで重ねる」という手法で彩りました。この方法が一番お手軽に「それっぽい雰囲気の動画」を作れるので、今後もきっと重宝するのでしょう、ネギシャワーPは。

最後に

この曲を作った感想ですが、超楽しかったです。

特にここ1年くらいはお祭りに参加しておらず(そもそも開催すらされていない)、なんだかモヤモヤしていた自分もいたのですが、この曲で夏祭りの雰囲気を表現できたことに加え、ひまわりの魔法にもかけられて心がひどく晴れやかになりました。

それと、いつもはイラストや動画を作ったりする段階で楽曲の反省点が浮き彫りになるのですが、この『サンフラワーマジック!』では全く反省点が出てきませんでした。少なくとも現時点、この感想文を書いている今でも。

この曲を批評の対象として見れなくなるくらい、お気に入りになってしまいました。良いのか悪いのか、そんなことを今は考えたくもありません。とにかくこの曲はミクさんの歌声に誘われて完成されたサウンドでもあるので、目の前に残っているのは感謝の一つだけです。

はい、以上です。みなさんもこの曲を気に入ってくれたなら幸いです。

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