今日公開した曲です。ぜひ聴いてください。そしてもしよかったら下記の感想文も読んでいってください。
感想文
ある日ピアノでⅥ7を弾いていたら、メロディにⅠ#(ハ長調でいうとド#)を組み込めることに気がついたので、この音をアクセントとした曲が作りたくなって、DAWを立ち上げました。
サウンドについて
Ⅵがアクセントとなるコード進行は死ぬ程たくさんありますが、今回は2516を選びました。選考理由はⅥ7→Ⅱm7という動きで押してゆきたかったからであるのと、あとあんまりこの進行で作曲をしたことがなく、挑戦してみたかったからです。
ピアノで和音を打ち込んだ時点で、「地中海のお洒落な街並み」が頭に浮かび、「軽快でスキップしたくなるようなリズムでいくぜ」って感じで三連符を多用して音を打ち込みました。
あと手軽に西洋の雰囲気を出せるアコーディオンも使いました。彼は音の伸びが良く、和音をなぞるだけで結構それっぽくなるので、とてもアレンジを考えやすかったです。ありがとう。
そして今回はエレキギターも使いました。やはり彼の鋭角サウンドは本当に良い塩梅で楽曲にアクセントを持たせてくれるので、「使うだけ得」だと常々感じております。そしてギターを録音するにつれ、曲調全体がガチャついてきて、私は「どうせならもっと音を増やそう」と思い、「ジャンベ」というパーカッションも入れてみました。そしたらとても楽しいパレードの雰囲気になったので、その勢いのままラッパもいったれって感じで、アレンジを詰めていきました。
実を言うと、この曲を作るまでパーカッションという概念を忘れていて、彼らが実用性に富んだ音色を持っていたことすらも記憶の彼方だったので、この作曲でその魅力を思い出せて良かったねと思いました。
ミクさんの調声、調教について
いつもはノートの初めにジェットコースターのような曲線を描くピッチ調声法を多用しているのですが、今回はめっちゃ下からグイーンって急速に上がるピッチカーブも書いてみました。そしたらなんかヒトが出す発音に似たような表現になり、おもしれーって感じでした。
私はボカロをヒトに近づけるような調声にするぜって気持ちはちょっとしかないですが、「表現の幅が広がれば広がるほど、声の魅力は増していく」という持論で生きているので、そういった点では、ヒトの歌い方を上手く盗んでみようっていう意識は強いです。今回はそれを意図してたかどうかは忘れましたが、新しい表現をまた一つ手にできたので満面の笑みがこぼれたのでした。
歌詞について
お洒落な街並みを頭に浮かべながら言葉を選び、あとバレンタインが近いので、そんな雰囲気を感じさせるような歌詞にしようと努めました。
そして「カタカナをたくさん使えば西洋っぽくなるかな」って思ったので、私の知っているカタカナ語をできる限り詰め込んでみました。そしたら案外異国を感じさせる感じになったので、やったーと思いました。
あと歌詞に「檸檬」を使った理由なんですけど、私はこの黄金色の果実を「晴れやかな気分」の象徴として強く認識しているので、今回の曲調に合うかなって思い、入れてみました。ボカロリスナーにとって「砂」が退廃の記号として共通認識されているように、この檸檬もそういった意味で例に漏れないだろうっていう思いがありました。
イラスト、動画について
あんまり話したことがなかったのだけれど、私はボカロ曲を作るとき、イラストや動画も限界まで妥協点を下げずに作りたいと思っています。何故なら音楽を動画サイトで聴くヒトにとっては「動画を含めて一つのコンテンツ」だからです(至極当たり前の話ですが、私はこれを都合良く曲解しまう癖があります)。そして動画のクオリティを上げたいのなら、それぞれ得意な方々に依頼するのが一番最適なのですが、私は年中金欠野郎なので、自分でやるしかないのです。
今回は「チョコをピースで挟んだミクさん」が頭に浮かんだので、そういうイラストを描こうと決めたのだけれど、マジで絵を描くのがつらくて泣きそうでした。ただ、先日、そんな気持ちをブログで吐露してみたら、逆に気分上々になって絵を描くことのモチベーションが妙に上がったので、なんとか完成させることが出来ました。この経験で言うと、また今度絵を描きたいと思ったら、ブログで色々書き連ねてしまえば万事オッケーということなので、このことに気付けてなんか人生ラッキー!って思いました。
最後に
この曲を作った感想ですが、とても面白かったです。今回は特にすげぇ色々気付くことが多かったので万々歳でした。一つ反省点を言うなら、最近は「世界」だの「未来」だのを歌詞に使い過ぎだということです。語感が良いからつい使ってしまうのだけれど、やたらに乱用してもそれはそれで浅はかだなって思うので、もう少し日本語を勉強したいです。
そしてこの曲は「一緒に作ろう!第3回楽曲コンテストプロセカNEXT」(リンクはこちら)に応募します。この曲は軽快なリズムの曲調なので、アリなんじゃないかなーって思いました。なんにせよ、今回の募集テーマは「フリー」なので、とにかく自分でしっかりとした芯を通して曲を作ることが求められているような気がします。しかし当然普段の作曲でもそういうことは重要だと思うので、引き続きやっていきたいです。
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