未公開楽曲『迷いの花クレッシェンド』

こんばんは、ネギシャワーPです。

『アンダン・スカーレット』の感想文記事を読んでいただきありがとうございます。
以下の音源が過去に非公開にした楽曲になります。
タイトルは『迷いの花クレッシェンド』です。

迷いの花クレッシェンド / 初音ミク

歌詞

言わずの美学へと 扇を払う姿は
その背中ではなく 手向けの花揺らぐ

投げ出されたような 空仕掛けの跡
今は打たれていいかな 猫被りの雨

瞑れた柘榴に目覚めた時から
眠らぬ星屑
この機械、果てては
回路に刻む 心の置手紙
君の紡ぐ音は 永遠に彷徨いであれ

午前霜月ごろ 今が奏でる世界で
冷ます当てなどなく 微か、綻ぶ溝

さよなら花の群れ 寄り難きに散れ
鶴の茶に寝転ぶ 灰被りの夢

ありふれた未来
わからずやの目では そう、見えないものも
この手で掴めるわ
揺らげよ 花束
柘榴よ 混ざり行け
ここに紡ぐ音は 永遠、鳴る光だから

雲隠れ、扉の過去を そらさず抱きしめて

果てない明日を また取り戻そう
もう二度と消えない きらめきを信じて
少しの期待と 翼を連れて
開かれる帳へ、朝日が昇る街へ

解説と作文

この曲は2017年に公開して、一か月くらい経ってから非公開にした記憶があります。
動画は手元に残っていなかったので、歌詞とかは耳コピしました。なので間違っている可能性が非常に高いのですが、答え合わせのやりようもないので、上記を正式な歌詞とすることにします。

歌詞や楽曲展開は本当に好き勝手の極みって感じで、今聴いてみると割と面白いです。ミクさんの調声も粗削りですが今の調声法に近いと思います。

今回『アンダン・スカーレット』を作る際に、「そういえば」と思い出しこの曲を聴き返してみた次第です。2017年に非公開にしてしまったのは、おおよそプライドを飼い馴らせていなかったのが原因だと思います。当時はめっちゃ作曲初心者だったので、クオリティ面ではどうしても妥協は避けられません。ただ、「ネギシャワーP」を冠する前の私は、曖昧な杓子定規で自作曲の価値を決め付け、一丁前に首を傾げ、今思えば実体の無い恥を感じてこの曲を非公開にしてしまったのです。

だから正直、今なら過去に削除した楽曲たちを上げなおしてもいい気もします。とはいっても本当に特殊でコアなファンじゃないと需要がないかなとも思うので、こうしてワンクッション挟んだ記事で密かに公開しました(一応この記事は検索でも引っ掛からないようにしました)。

過去曲を削除する、という点では新名義で転生する際にそれを行うボカロPも多いかなっていう印象です。まあ昔の私も転生に興味なくはなかったのですが、「そんなことをしている暇があるなら作曲技術を上げることに集中するべき」としか思えていませんでした。
この『迷いの花クレッシェンド』を作った当時は、そんな感じでカラカラに乾いた心で作曲していました。良くも悪くも若かったので、昔の曲は全体的にギラついている雰囲気を感じます。それでいてシンプルです。

「花」を意識した作曲はおそらく『迷いの花クレッシェンド』が初めてです。この曲が『残響の花』、『フルール』、『アンダン・スカーレット』とかの(ほかにもたくさんある)花のボカロ曲のオリジンだと考えるなら、ネギシャワーPにとってはかなり重さのある楽曲だと捉えることができます。そういう意味でも今回の『アンダン・スカーレット』の作曲とこの曲は印象深いです。
みなさんも聴いていただきありがとうございます。

ここだけのお知らせ(ネタバレあります)

「せっかく個人サイトを運営しているのだから、たまにはバカなことをして遊んでみよう」と思ってこの記事ページを作りました。
わざわざこの記事にアクセスしてくれた人々には感謝申し上げたいです。


感謝の気持ちというかオマケとして、来月公開予定の新曲について先出情報(ネタバレ)を書いていこうと思います。

実は、『アンダン・スカーレット』を収録する新作ミニアルバムにもう一曲新作のボカロ曲も収録します。

タイトルは『堕天使』です。
「うだつが上がらない地下バンドマンが、ボカロPに転生して再起の道を歩む」という物語をテーマにしました。バンドマンはプライドが高いので自身の境遇を「堕天使」に例えています。

もちろん、ミクさんが歌うボカロ曲なので、ミクさんが堕天使の物語を歌うだけの世界観を表現するつもりです。
なので、上記のテーマは裏ストーリーとして解釈してくれるヒトがいればいいな、っていう程度の意図です。「この解釈が正解」とかもないので、本当にただの堕天使の曲として楽しんでいただければと思います。
新曲『堕天使』は2月下旬あたりに公開します。鋭角サウンドの焦燥音楽です。ぜひ楽しみにしていてください。



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以上です。
今後ともよろしくお願いします。